債権回収(01 概要)

債権回収(01 概要)

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【目次】

01 概要 ※ ご覧のページです

最も身近なトラブル

こんなときも大丈夫

ご相談の例

法律相談から解決までの主な流れ

やや例外的な解決方法

費用の例

解決実績の例

予防

02 解決実績の例

03 法律相談から解決までのポイント

04 やや例外的な解決方法

【最も身近なトラブル】

債権回収とは、一般に、貸付金や売掛金等の債権について、未払いとなっているというトラブルや、支払を受けられるようにする回収業務のことを言います

事業をしていれば、取引先が自社へ売掛金を支払ってくれない等というトラブルに遭うことは、大なり小なり避けられないところです

中小企業にとって債権回収は最も身近なトラブル・法的課題と言ってよいでしょう

経営の三要素としてヒト・モノ(サービス)・カネが挙げられることがあります

ある調査(※)によれば、企業の法的課題の認識傾向や、債権回収を特に法的課題として認識している業種は、以下のとおりだそうです

中小企業において経営の三要素に対応したトラブル・法的課題が認識されていて、特に債権回収は、業種や規模を問わず、最も身近なトラブル・法的課題と言ってよいでしょう

「第2回中小企業の弁護士ニーズ全国調査報告書」(日本弁護士連合会、2016年8月)より

中小企業の法的課題の認識傾向

1位(37.1%)(2008年調査2位(27.2%)) 雇用問題(→ヒト)

2位(30.3%)(2008年調査1位(40.6%)) 債権回収(→カネ)

3位(24.9%)(2008年調査4位(19.2%)) 契約書相談・作成(→モノ(サービス))

7位(11.9%)(2008年3位(25.3%)) クレーム対策(→モノ(サービス))

債権回収を特に法的課題として認識している業種

・卸売業、貿易業、商社(41.9%)(2008年調査59.4%)

・建設業(33.0%)(2008年調査39.5%)

・製造業(22.8%)(2008年調査37.6%)

・運輸業・倉庫業(24.0%)(2008年調査29.6%)

・小売業(34.9%)(2008年調査38.8%)

・不動産業・金融業(32.9%)(2008年調査38.4%)

・サービス業(25.5%)(2008年調査36.8%)

債権回収を法的課題と認識している比率(企業規模別)※抜粋

売上高1億円以下(2008年調査29.9%)

売上高10億円以上20億円以下(2008年調査55.0%)

従業員10名以下(2008年調査36.5%)

従業員101名~300名以下(2008年調査47.4%)

【こんなときも大丈夫】

皆さんも経験がありながら、回収の時間や労力等を考えて、後回しにし続けて事実上放棄したりしたこともあるのではないでしょうか

しかしながら、こんなときも大丈夫、一度はご相談になってみてください

・契約書等の資料に不備がある

→ 他の資料や方法から不備を補うことができないか検討します

・費用対効果が気になる

→ ご希望の予算に応じた範囲や方法を提案します

・支払能力が気になる

→ 現時点で可能な範囲で支払能力を調査します

・自分で解決したい

→ ご自身で解決できる範囲や方法を提案します

・今後の取引に悪い影響にならないか心配だ

→ 今後の取引に悪い影響にならない方法を協議します

それぞれの詳細はご相談の際にお尋ねください

ご相談になったうえで、ご自身で債権回収に取り組んでみても良いですし、弁護士に債権回収を依頼してもよいですし、未回収を割り切る材料にしてもよいでしょう

早期に相談することで、実際に回収すること、経営に集中すること、今後のトラブルを予防することにきっとつながると思います

【ご相談の例】

言いようのない理不尽さに怒りを、資金繰り(経費の支払)に不安を、感じたこともあると思います

・「いずれ払うつもりはある」と言われているが、実際には先送り・引延しされている

・「今回の仕事をやってくれれば以前の代金も支払う」と言われた

・仕事の内容に不満があると言われて代金を支払ってもらえない

・仕事内容を追加変更するよう指示されたが、その部分の代金を支払ってもらえない

・連絡がつかなくなり、未払いのまま数年間経過している

【法律相談から解決までの主な流れ】

典型的な流れを記載しております

詳細は別途【法律相談から解決までのポイント】で解説しております

数日で解決できる場合から1年以上かかる場合までさまざまです

・典型的な流れ

ご相談(資料の整理・経緯の確認・所在や資力の確認・方針の検討)

交渉(内容証明郵便発送・電話・面談)

◆支払合意(合意書の調印)

★合意できた

★合意どおりの支払がなされている(→支払完了まで管理する)

★★合意どおりの支払がなされていない(→訴訟へ)

★★合意できなかった(→訴訟へ)

訴訟

訴状上の和解or判決

◇支払

☆訴訟上の和解or判決どおりの支払がなされている(→支払完了まで管理する)

☆☆訴訟上の和解or判決どおりの支払がなされていない(→資産調査へ)

資産調査(売掛金・預貯金・不動産等)

強制執行(差押え等)

【やや例外的な解決方法】

交渉や裁判手続に先立って迅速・秘密に行う手続です

ただし、事前の準備が必要であったり、条件が厳しかったり、相応の費用が必要になったりすることがあります

詳細は別途【やや例外的な解決方法】で解説しております

・仮差押を申し立てる

取引先の顧客に対する売掛金、取引先の店舗に保管している売上現金、取引先の保有している不動産等を仮に差し押さえます

・担保権の設定・実行等

抵当権、集合債権譲渡担保、集合動産譲渡担保等を事前に適切に設定して、緊急時に実行します

動産先取特権や商事留置権等、法定担保物権を駆使することも考えられます

債権譲渡や債務引受と相殺を組み合わせることも考えられます

【弁護士費用の例】

費用はいずれも目安です
特に実費は事情により変動することが多いです

・相談のみで解決した場合

例)相談に沿って文書を送付して交渉した

その結果、速やかに100万円の支払があった

相談料のみ30分5400円(初回無料・顧問契約締結なら毎回無料)

着手金・報酬金・実費いずれも不要

・請求書のみで解決した場合

例)相談に沿って弁護士名で請求書を送付した

その結果、速やかに100万円の支払があった

(なお、交渉はご相談企業様にて行う予定だった)

相談料30分5400円(初回無料・顧問契約締結なら毎回無料)

文書作成料 3万円(顧問契約締結なら1万円)

着手金・報酬金・実費いずれも不要

・交渉や訴訟で解決した場合

例)弁護士に依頼して交渉や訴訟で500万円請求した

その結果、訴訟上の和解が成立して400万円が回収できた

相談料30分5400円(初回無料・顧問契約締結なら毎回無料)

着手金 34万円+税(300万円×8%+200万円×5%+税)

報酬金 58万円+税(300万円×16%+100万円×10%+税)

着手金・報酬金は顧問契約締結なら最大3割引き

実費 5~10万円程度(訴訟印紙代3万円、郵券約1万円、コピー代等数万円)

・強制執行まで必要となった場合

例)弁護士に依頼して交渉や訴訟で500万円請求した

その結果、全額勝訴したが強制執行で150万円だけ回収できた

相談料30分5400円(初回無料・顧問契約締結なら毎回無料)

着手金 34万円+税(300万円×8%+200万円×5%+税)

報酬金 24万円+税(150万円×16%+0万円×10%+税)

着手金・報酬金は顧問契約締結なら最大3割引き

実費 10万円以上

(訴訟印紙代3万円、郵券約1万円、コピー代等数万円、弁護士会照会数万円、強制執行約1万円等)

なお、以上は強制執行部分につき申立て1回を追加着手金無料とした場合です

【解決実績の例】

実際の解決実績を基にしていますが、特定できないよう、事例の一部を適宜改変しています

また、解決できることを殊更に保証・強調するものではありません

その他の解決実績の例も別途【解決実績の例】で紹介しております

・相談を経て毅然と対応

当事者や債権の属性 食品製造業者、食品卸売業者、商品売買代金

回収金額 数十万円

解決方法 ご自身で交渉した

解決期間 1週間程度(相談から回収まで)

解決費用 無料(初回相談のみ)

ポイント 弁護士に相談して交渉材料を見極めたうえで毅然と交渉した

ご相談企業様(食品製造業者)は、取引先(食品卸売業者)から、「いずれ支払う」と言われながらも商品代金をなかなか支払ってもらえなかったところ、年末商戦を控え、再度、口頭で注文を受けてしまいました

しかしながら、その後も未だに直近数か月間の商品代金の半分程度が未払いの状態で、以前の分も今回の分も商品代金の支払に大きな不安がありました

そこで、ご相談企業者様は、弁護士である私へ、どうしたらよいか、ご相談に来られました

弁護士「『直ちに支払がないなら今後一切納品しない』という手紙を出すべき」

ご相談企業様「商品は、もうほとんど完成していて、明後日にでも納品しなければ無駄になる」

弁護士「汗水たらして作った商品を今度もただ同然で持っていかれてもいいんですか?」

ご相談企業様「……」

弁護士「依頼されれば私が卸へそのように伝えてもよいですが」

ご相談企業様「さすがに悔しいので自分で伝えてみます」

なお、厳密には、今回の分の商品売買契約について、契約が既に成立している以上、期限までに商品を引き渡さない場合、債務不履行に基づく損害賠償責任を問われる可能性は一応ありました

もっとも、今回の分の商品売買契約について、契約締結はほぼ口頭によるもので契約内容に未確定・不明確な部分があり、契約締結に先立って以前の分の商品代金をいずれ支払うとのやりとりもあり、以前の分の商品代金の支払(または今回の分の商品代金の支払)と今回の分の商品の引渡しは同時履行であると合意したと主張することや、いわゆる不安の抗弁(※)を主張することで、債務不履行とならないことも十分に考えられました

また、もし仮に今回の分で損害賠償責任が発生するとしても、今回の分の損害賠償責任と以前の分の商品代金と対当額で相殺すると主張することも可能であると考えられました

そして、取引先(食品卸売業者)も販売先(食品小売業者)へ期限までに商品を引き渡す必要性が高いことから、交渉に応じるのではないかと考えられました

そこで、厳密には、損害賠償責任を問われる可能性があることと、それに対する反論も十分に考えられることもお伝えしたうえで、毅然と交渉されてはどうかとお伝えしました

※ 不安の抗弁・・・

後に履行すべき者(例えば買主)の財産状態が、契約締結の後に悪化したときには、先履行義務者(例えば売主)が、自己の先履行を拒絶しうるという法理

民法等の明文の根拠はないが、信義則等を理由に認める学説や裁判例(東京地判平成2年12月20日(判タ757号202頁・判時1389号79頁)等)がある

もっとも、その要件は比較的厳格であり、継続的取引関係にあること、支払能力に不安がある客観的状況があること等が要求され、その効果も履行拒絶に限定される

そのため、予め、契約書等に不安の抗弁を具体的に規定しておくことが望ましい

ご相談後、ご相談企業様は、自ら取引先へ、即座に「直ちに支払がないなら今後一切納品しない」という手紙を送りました

すると、取引先はからご相談企業様へ連絡があり、直ちに以前の分の売掛金が支払われたうえ、今回の分の売掛金も適切に支払う旨の書面も届きました

【予防】

別途【法律相談から解決までのポイント】等にもあるように、日ごろからの準備が不可欠です

契約書等の作成

見切り発車や馴れ合いで安易な受注を繰り返さない(毅然とした対応)

与信管理

支払に不安があれば受注にあたり適宜担保を設定してもらう

遅滞を放置しない

未回収時に即時対応できるように士業との関係性を作っておく

【ご相談はお気軽に】

【顧問契約でより身近に】

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